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医療・福祉
一般診療所
【一般診療所 業界動向】
 医療法(昭和23年制定)によると、一般診療所は「医師または歯科医師が、公衆または特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所であって、患者を入院させるための施設を有しないもの、または19人以下の患者を入院させるための施設を有するもの」と定義されている。なお専門の歯科医業はこれに含まれない。
 
 医師である個人の場合は都道府県知事への届出によって開業できるが、その他の個人や医療法人による場合は都道府県知事の許可が必要となる。厚生労働省の調査によると、平成16年の一般診療所数は9万7051と、病院の減少傾向とは異なり増加が続いている。また、個人による開業は5万1730で全体の53.3%と、年々その割合は減りつつある。

 国民医療費の合計は約31兆5300億円(平成15年度)で、国民1人あたり年間約24万7000円。所得に対する割合は8.55%と、過去最も高い水準となっている。財源別で見ると公費が34.1%(国庫25.6%、地方8.5%)、保険料が50.2%(事業主20.9%、被保険者29.2%)、15.7%が患者負担となり、被保険者の割合と合わせて約45%を国民の家計から賄っている計算となる。

 一般診療所にとっても診療報酬の引き下げ(平成14年度)は大きな問題であり、医療機器などの設備投資や医師、看護師、職員の人件費に影響が出ることで医療サービスや安全性の低下へとつながる危険も考えられる。

 一般診療所に求められている役割は「地域密着の医療体制」。規模が小さいゆえに医療技術を進歩させる環境は作りづらいが、地元の人達にとっては病気やケガをした時の、昔からの掛かりつけという高い認識が持たれている場合も多く、信頼できる医療機関としての存在意義はとても大きい。

 高齢化が進み、老人医療や地域医療の重要性が一層高まる中においても、顔なじみの医師によって安心して診察が受けられる環境というのは大切にしていかねばならない。また、法人の診療所においては地域住民を集めてのレクリエーション行事や老人向けのデイケアサービスなど、一般診療以外の活動も広く行われており、よりよい地域づくりの一端を担う存在としてもその貢献に期待したい。

 医療施設の普及ならびに新しい複合形態による需要を目指した取り組みとして、ドラッグストアチェーンが「医療モール」という名目で複数科目の診療所を集めた施設をオープンさせ、関東を中心に広がりを見せようとしている。診察を受けたその足で処方せん以外の薬などを買ってもらおうというのが狙いで、開業を考えている医師にとっても立地上のメリットを受けやすい点が魅力とされている。異業種による連携が患者にとって便利な利用環境を提供する期待につながるかどうか、注目したい。

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