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映像・音声・出版
映画配給業
【映画配給業 業界動向】
 日本の映画産業は昭和30年代がピークであり、昭和33年には約11億2700万人の観客動員を記録した。一時期は家庭用テレビ、ビデオの普及によって映画館から客足が遠ざかっていく状況もあったが、ここ数年は映画界において配給収入が50億円を超える大ヒットが続出したことや、シネマコンプレックスの普及によってユーザーのあらゆるニーズに対応できる体制が整うようになったこと、さらには宮崎駿監督のアニメや北野武監督の映画が世界で評価され、映画界全体に活気が見られたことなどもあって映画館離れに歯止めが掛かり、客足は確実に回復している。日本映画製作者連盟によると、平成16年の興行収入は合計で約2109億円。公開本数は洋邦合わせて649本、映画館数は2825と、いずれも前年を上回っている。

 映画配給業は制作部門(制作会社、撮影所など)と興行部門(映画館を持つ興行会社など)をつなぐ役割を担い、流通業的な要素が強い。映画館における劇場収入や、ビデオ化、DVD化、テレビ放映といった権利の販売が主な収益となる。興行成績は封切り後短期間で大勢が決まるため、作品の出来のみならず、公開が始まるまでの配給サイドのPR能力も大きく関係してくる。

 邦画系では配給だけでなく制作、興行も含めてすべてを自社で行える力を持った東宝、松竹、東映の3社がほぼ市場を独占している。洋画系はワーナー、FOX、ブエナビスタなど、ハリウッドの大手映画会社によるシェアが大きい。これらとは別に日本ヘラルド、東宝東和、ギャガ=ヒューマックスといった独立系の配給業者もあり、主に欧米から非メジャー系の作品を買い付けて配給することで徐々にその勢力を伸ばしつつある。

 映画産業そのものは既に成熟している感があり、近年に見られる大ヒット作品の続出がこれからも続くかどうかが収益維持のポイントになってくる。また他方で、インターネットのブロードバンド配信や、テレビの多チャンネル化による映画ソフトの需要増加など、コンテンツ・ビジネスとして他メディアを取り込んだ2次、3次使用の面で期待できる部分も非常に大きいといえる。

 これまで郊外のショッピングセンターなどに併設されることの多かったシネマコンプレックス。最近では都心部の再開発ビルにオープンするケースも増え、映画鑑賞と同時に食事や買い物を楽しめる総合娯楽施設として人気を博している。作品の注目度合いによってスクリーン数を増減できるため採算がとりやすく、今後も開設数の増加は続くと考えられる。映画館入場者がこの先飛躍的な伸びを見せることは考えづらいが、通常より上乗せした料金を支払っても、シーンに連動して振動する体感型シートや広くゆったり座れる席を利用して映画鑑賞を楽しみたいという層も増えており、様々な工夫を凝らしたサービスの提供で集客を図りたいところだ。

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