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宿泊・旅行
旅行業
【旅行業 業界動向】
 国土交通省によると、平成16年度の旅行業総取扱額は国内旅行、海外旅行、外国人客による旅行を合わせて約5兆6520億円。米同時爆破テロの影響で数字を大きく落とした平成13年度と、イラク戦争やSARS(重症急性呼吸器症候群)の影響があった平成15年度からの反動もあって徐々に売上を回復させているとはいえ、平成12年度以前の水準までは届いておらず、先行きは決して明るくない。

 昭和39年に海外渡航の自由化が始まるとともに旅行ブームが巻き起こり、企画商品として考えられたパッケージツアーが大変な人気を呼んだ時代があった。その後円高によって需要に一層の拍車が掛かったものの、旅行のスタイルが多様化していく中で旅行計画の形態も徐々に変化が見られるようになった。特に個人旅行や若年層の国内旅行においては、インターネットを通じて交通機関や宿泊の手配を行えるなど、顧客自らが旅行会社を介在させずに計画を立てられる環境が現在では出来上がっている。


 海外旅行においても、若年層の間では自分達で自由に計画を立てて旅行を楽しみたいというフリープラン志向が進んでいる。価格面でのメリットも大きいことから、格安の航空券や滞在プランを提案する業者に需要が集中する形となっている。ニーズの分散傾向がより強くなっていることからも、業界の全体的な底上げは難しくなっているのが現状のようだ。

 価格破壊やコストダウンへの意識が各方面で進む中、特に老舗の旅行業者にとってかなりの逆風が吹いているこの現状からどうやって新たなニーズを掘り起こすのか。根強い需要のある業界とはいえ、このままの状況では大手といえども需要を維持していくことは難しいのではないかと思われる。

 業界大手のJTBは日本航空と業務提携を結び、共同によるパッケージ企画、チャーター便を使ってのツアー運航などによって利用客の増加を狙っている。旅行会社と航空会社の提携は、航空便や宿泊・観光といったそれぞれの手配業務を包括できるなど、内部効率のメリットが期待されているが、旅行客にとってもサービスの幅が広がる魅力につながれば、景気の回復傾向と共に需要の伸びを促す材料となる可能性も十分にある。

 同様に楽天トラベルは全日本空輸(全日空)との提携を発表している。全日空は楽天トラベルに対して航空座席の卸売を行い、楽天トラベルは全日空便による旅行パッケージ販売の他、サイト上で目的地や予算に合わせた宿泊施設や全日空のフライトを検索出来るシステムを作り、楽天のサイトから直接予約が出来るサービスに着手する。

 田舎で農業を体験するグリーンツーリズムや自然あふれる環境の中で長期滞在するエコツーリズムといった、ニューツーリズムと呼ばれる旅行形態が再び注目を集めようとしている中、国土交通省は旅行業者を対象に、ニューツーリズム関連パッケージ専門の取引市場(BtoB市場)をインターネット上に公開し、業者に対する流通の橋渡し的なサービス提供を07年度に予定している。主な利用層となる中高年の旅行需要を喚起するだけでなく、地域の旅行、交通、NPOの各企業・団体から出されるパック企画を旅行会社に提案する手助けを行う役割も果たすことになり、業界内の活性化だけでなく地域振興への効果も期待できる興味深い計画といえるだろう。

 景気回復を受けて可処分所得に余裕のある中高年層を中心に豪華な旅行を指向する傾向にあり、高級レストランでの食事などが付帯した高額な日帰りツアーの人気が高まり、高級ホテルの予約も高価格帯の部屋から順に埋まっていくという。業界もネット化が進み、これまでのように発券などの手数料に頼るビジネスモデルは形骸化していくと予想されるため、頻繁に変化し、多様化の進む消費者のニーズに対応するツアーを企画することで激化する業界内競争を勝ち抜いていきたい。

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