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映像・音声・出版
映画・テレビ番組制作業
【映画・テレビ番組制作業 業界動向】
 まだ日本の家庭にテレビが無かった頃、映画は一番の大衆娯楽として国民に広く受け入れられていた。ピークとなった昭和33年には約11億2700万人の観客動員を記録したが、テレビの放送が始まり、家庭へと普及していくにつれて映画館への客足は徐々に減少していく。

 しかし衰退の一途を辿っているとはいえ、それはあくまで絶頂期との比較であり、経済産業省発表の「特定サービス産業実態調査」によると、平成16年の映画制作業務の総売上は約1229億円で、前回調査(平成13年)からは0.2%の増加だが、前々回(平成10年)との比較では実に59.3%の伸びを示している。

 最も大きな要因としては、アニメーション作品がここ数年の人気上昇を受けて、大幅に上映数を増やしたことが挙げられよう。現在では年間の映画製作本数の約半分をアニメーションが占めるようになり、業界の売上低下をアニメの力で食い止めている印象が窺える。

 一方、現在のテレビ番組は、そのほとんどが外部の制作会社の手で作られている。この形式が常態化した理由としては、テレビ局の自社制作だけでは追いつかないという事情や、経営の合理化による制作部門の切り離し、映画会社のテレビ進出、元テレビ局社員による独立開業など様々である。日本民間放送連盟(民法連)の「日本民間放送年鑑2002」によると、テレビ番組制作会社は大小合わせて約1300社あるとされているが、全国ネットの番組を制作する力のある企業はその1割程度でしかなく、全く活動していない企業は全体の3分の1にのぼるといわれている。

 2005年度の地上波テレビの営業収入(民法連による見通し)は2兆3635億円で、前年度比0.2%増と3年連続の増収を予測している。五輪などのイベント効果で収入源の柱であるスポンサーからの広告費が回復傾向にあるなど、業績はほぼ安定している。ちなみにスポンサーから出される資金は広告代理店やテレビ局を経由して、実際の制作にはそのおよそ4分の1程度しか充てられない。

 映画・テレビともに、制作会社はいわば「下請け」的なポジションであるという点が、あらゆる状況において身動きの取りづらい要因となり得る現状がある。しかし着々と進むテレビ放送の多チャンネル化や、既に始まっている地上波デジタル放送など、この先抜本的に変わっていくことになるであろうテレビの放送形態に活路を見出す余地があると思われる。

 特に映画については、専門チャンネルの発展やテレビ映画のニーズ高揚など、テレビを利用した戦略は収益面においても有効であると見られる。CS放送やインターネット放送も着実に普及しており、メディア各社の競争が一段と激しくなる中、制作サイドにも今まで以上に斬新で中身のあるコンテンツが求められるだろう。そしてその要求に応えていくことで、業界での地位を徐々に高めることも不可能ではない。

 某民放で放送された情報番組の内容にねつ造が見つかったという不祥事は、放送局のみならず制作部門も含めた、テレビ業界全体の体質が改めて問われる出来事となった。情報番組の場合は企画や取材、編集といった作業を過密なスケジュールの中で行う必要がある上に、スポンサーとの関係から視聴率が取れる中身に仕上げなければならない重圧もある。過去にもやらせ、ねつ造といった事例は度々見られているが、制作側の意図する番組内容とは違う取材結果となった場合のつじつま合わせが原因となるケースも多いようだ。業界内の倫理や報道姿勢を改めて見つめ直し、スポンサーだけでなく、視聴者や放送の対象となった企業や業界にも影響が及ぶことを自覚した情報提供ならびに内部統制が求められている。

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