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繊維
化学繊維紡績業
【化学繊維紡績業 業界動向】
 日本の化学繊維紡績においてポリエステル繊維は圧倒的なシェアを誇っており、平成17年の化学繊維全体の生産量125万トンに対し、ポリエステルは49万5700トンと約4割を占めるようになった。繊維としての耐熱性、強度に優れ、また染色性にも優れているため、フィルムやペットボトル容器などにも活用されている経済性に優れた樹脂である。また糸の形状に変化を与えたり、抗菌素材を練りこんだりすることにより、様々な特性を持った合成繊維の製造が可能となる。

 平成2〜9年にかけては180万トン前後の生産量で推移してきたが、消費の低迷や製品輸入の増加で生産は減少。これまで順調に生産を伸ばしていた主力製品のポリエステルが自動車用は堅調なものの、衣料用が婦人ものなどの需要低下で生産が落ち込んでいる。

 ここ数年で急激に生産量を伸ばしている中国の製品などに押されて国際競争力も落ちているが、今後日本は世界のトップレベルにある技術水準を生かし、市場価値のある製品を開発していかなければならない。高性能・高機能を有する繊維の開発が盛んに行われており、その開発動向には注目が必要だ。

 世界的な原油高は各方面に影響を及ぼしており、ポリエステルの原材料であるパラキシレンやエチレングリコールなどの需給が逼迫し、価格が高騰している。そのため、各メーカーとも製品の値上げを余儀なくされているが、基本的に需要と供給のバランスが最終製品の価格を左右するため、素材価格の上昇をそのまま需要先に転嫁するのは難しい状況にある。今後さらなる値上げの了承を得るには流通経路の簡素化を図るなど様々なコスト削減策を講じ、需要先に納得してもらうような姿勢を示す必要が出てくるだろう。

 糸や布、更には粉末やフィルムなど、利用法に応じて様々に形状を変えるのが化学繊維の特徴とも言えるだろう。衣料用のほかに釣具や建材、緩衝材など様々な利用法が考えられる特殊繊維だが、製造工程もまた特殊であるため製造・開発にはコストがかさみやすくなる。しかし、他社に先んじて高性能な繊維を開発することで得られるメリットは非常に大きく、作り上げた素材しだいでは新たな需要を掘り起こすことも可能になるとあって、業界各社では新素材の開発に力を入れている。特殊繊維の開発を通じて各企業のみならず国際的な競争力をも高めていきたいところだ。

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